夜中に何度か目が覚めた。その都度「早朝の広場とカテドラルの景色はさぞ綺麗だろうな。散歩しようかな。」と思ったのだが、結局はそのまま寝てしまった。早朝の散歩が出来ずに7時に起床。8:30に朝食を食べるために宿の食堂に行った。この宿は朝食がついてるのだ。まぁ朝食と言っても豪華なホテルではないので写真のようなパンとタマゴとジュースくらい。
朝食のあと、部屋に荷物を置いて散歩に出た。暑くはないけれども天気は良い。ボクたちと同じくバックッパッカーも歩いていた。
昨日行ったメトロポリタン大聖堂の奥に「テンプロ・マヨール」というものがある。そこに行ってみるのだ。街の通りにはアートも掲げられており歩いていて楽しい。
メトロポリタン大聖堂のそばの地面より低いところに遺跡がある。テンプロ・マヨールはウィキペディアによるとアステカの人々の文明の上に、スペイン人によって西洋文化の建築様式が覆いかぶさるように建てられた巨大な神殿なのだそうだ。この時期の中南米、アジア、アフリカ・・・いたるところで西洋列強が自分の国の利権で争っていた。アステカ人もマヤ人もそういう西洋列強により滅ぼされた文明だ。
広場にある駅から地下鉄に乗った。ソノラ市場へ行くためだ。ボクたちはどこの国に行ってもできるだけ地元の市場(メルカド)やスーパーに行ってみる。お土産を買うにも安いし、現地の面白いものがたくさんあって現地の人たちの生活を垣間見ることができるからだ。
ソノラ市場にはたくさんの人がいてたくさんのモノがあった。香辛料などの食料品や薬草、メキシコで人気のあるドクロの人形、ルチャリブレのおもちゃ、そしてバッタもんのキャラクター商品。大きな市場にも関わらず所狭しとたくさんのモノが並べてあった。
市場の外側にもたくさんの店がある。細い路地にも車が行き来する。メキシコではビートルをよく見るな。
たくさんの人が集まっている屋台があった。覗いて見るとやっぱりタコスだ。こんなにたくさん集まっているのだからきっと美味いのだろう。1つ食べてみることにする。15ペソ。美味いな。
こんな狭い通りなのに今度は大型トラックの清掃車がやって来た。通れるのか?
しぼりたてのみかんジュースを飲む。18ペソ。おばちゃんの笑顔素敵だな。
ヒヨコがショッピングカートの中に無造作に入れられている。そしてそのすぐそばには精肉店がある。
一通り市場を見終わったので宿に戻ることにした。スマホでGoogleMapを見ながら歩いて帰る。外国の町の通りって見ていて新鮮で飽きないね。ついついキョロキョロしながらいろんなモノやいろんな人たちを見てしまう。
荷物を持って宿をチェックアウトした。今から北バスターミナル(Terminal Central del Norte)に向かう。地下鉄の「Autobuses del Norte」駅で降りて、道路を渡るとすぐ目の前にある建物が、メキシコ各地に向かうバスターミナルだ。
バスターミナルの中は結構広い。ボクたちは今からテオティワカンに行くバスに乗るのだ。今夜はテオティワカンのそばのホテルに1泊するため、1泊ぶんの荷物だけ小さいバックに小分けし、大きなバックパックは荷物預かり所に預けることにした。バスターミナルの通常の荷物預かり所は改装中だか工事中で閉まっており、かわりに奥に仮設の預かり所があった。ボクたちのバックパックは2つで1日60ペソで預かってくれるそうだ。支払いは翌日に取りにきた時でいいらしい。これで今日の遺跡巡りは重い荷物から解放されて楽チンになるだろう。
テオティワカン行きのバスチケットは、チケット売り場の一番左端の方にある「AUTOBUSES TEOTIHUACAN」で買った。テオティワカンのゲート3までは1人50ペソ。12:48にチッケットを買い、受付の人に「12:55のバスに乗るか?」と言われたが、あまりにも急すぎるので1本遅い13時出発便にしてもらった。結構短い間隔でバスが運行されているんだな。
バス乗り場の入り口近くにある売店で水を買い、金属探知機を通ってバス乗り場に向かう。メキシコの長距離バスでは強盗がよく出るらしく、銃器などを持ち込めないようにチェックがあるのだ。
バス乗り場にはたくさんの人たちがいた。気さくなおばあさんとGoogle翻訳を使いながら「ボクたちは1ヶ月近くメキシコやキューバなどを巡る旅に来ました。これからテオティワカンに行くんです〜。」てな会話をする。
いざ、バスに乗って出発だ。
高速道路を走り、車窓を眺めているとブラジルのファベーラのように山頂を目指して建物が山肌を覆い尽くすエリアにいくつも出会った。ブラジルと比べ、メキシコの建物はよりカラフルで可愛かった。
40分ほどバスに乗っているとテオティワカンのピラミッドが見えてきた。今回の旅の初遺跡!テンション上がってくる〜。
ティオティワカンには出入り口がいくつかあるのだけれど、ボクたちはPUERTA3から入ってPUERTA5に出るルートにした。入り口のチケット売り場で70ペソを払いチケット購入。
駐車場の奥にある入り口から入る。お土産屋がたくさん並んでいるけれど、入るときには荷物になるし買わないよ・・・。
暑さで日陰に犬が寝てる(笑)。
まずはPUERTA3の近くにある「ジャガーの宮殿」と「ケツァルパパロトルの宮殿」に行ってみる。壁の石を並べた隙間のエッジの点々が今風で可愛い。古代文明っぽくないな。
いよいよ「月のピラミッド」に行ってみるぞ。
自分の目で見るととてつもなくデカイ。エジプトには行ったことがないのでピラミッドを見るのは初めてだけれどもとにかくデカイ。このあとの旅でたくさん見ていくマヤ文明とはまた違ったテオティワカン族たちの文明も、とてつもなくすごかったのだろう。
「月のピラミッド」の上まで登ってみるとテオティワカンの遺跡が一望できる。よくまあ人力でこの広さの都市をつくったもんだな。
急な階段を降り、振り返ってみると「月のピラミッド」の壮大さがよくわかる。
月のピラミッドからまっすぐに伸びている「死者の道」沿いにあるジャガーの絵。
そして今度は「太陽のピラミッド」を目指す。
「太陽のピラミッド」でかい!世界で3番目に大きなピラミッドらしい。
傾斜がすごい急だよ・・・。人が豆粒のようだ。
上に到着。すごくキツかった・・・。さっき登っていた「月のピラミッド」が小さく見える。
今度は急な階段を降り、側面に行ってみる。正面にしか大きな階段がないので側面は飾りっ気がないな。
お土産売りのおばちゃんがジャガーの笛を吹いている。テオティワカンに来た時から、聞いたこともない叫び声がしょっちゅうするのでビックリしたのだった。最初は子供が叫んでいるのかと思っていたけれど実はお土産売りの人が客寄せのために吹いていたり、買った客が吹いていたりするジャガーの鳴き声の笛だ。これまた結構うるさい・・・。
PUERTA5から出て「LA GRUTA」という洞窟レストランに行ってみる。
洞窟の中に作られたレストランで空気がヒンヤリとしているがとても雰囲気が良い。テオティワカンが閉まる前に再入場したいのでココではちょっとだけ休憩する。メキシコのビールとトルティーヤを注文した。ナチョスはお通し。お腹が空いていたのもあるけれどもとても美味しかった。今度来たときにはゆっくりメイン料理を食べてみようっと。今日は10%のチップで167ペソ支払う。
PUERTA5から再入場し、再び「太陽のピラミッド」の横を歩く。だんだん夕暮れになってきた。「死者の道」を南に歩き「ケツァルコアトルの神殿」を見て今度はPUERTA1から退場した。いや〜、結構歩いたけどテオティワカンはさすが世界遺産だけあって見所もたくさんあり、とても楽しかった。
テオティワカンの南側の道をぐるっと周り、今日の宿「Villas Arqueologicas Teotihuacan」まで歩く。日本からExpediaで予約したのだが1泊6583円。このあとナイトショーを見るので近場に泊まれるのは楽だ。ホテルの中はクリスマスの飾りもしてあり可愛かったがあまり人の気配がしなかった。テオティワカンを見たら多くの人はメキシコシティまで戻るのだろうね。
チェックインし、フロントで1時間後にタクシーに来てもらえるようにお願いした。「ナイト・エクスペリエンス」はPUERTA2に集合なので距離的には歩いても大丈夫なのだが街灯が全くない暗闇を歩くのは危険なので近場だけれどもタクシーを頼んだのだ。
今回の旅に持ってきているありったけの服を着て防寒スタイルになる。ホテルの外に出てみるとタクシーだと思っていたらホテルの人の友達?なのか、メーターのない普通の車で若い兄ちゃんがやってきた。10分ほど走るとPUERTA2に到着し料金に100ペソとられる。この距離で100ペソは高くないか?100ペソ札を先に見せちゃったからだろうな・・・。
納得いかずに悶々とし、門が開くまで暗い中を門前で15分程待って中に入った。
しかし、そのまた中で30分くらい待たされる。並んでいると現地在住の日本人家族たちがいたので少し話をした。その後入り口でパスポートを渡し、逆にipodを手渡された。ipodで他国言語の案内があるのだがココは地球の裏側、日本語はもちろんないので英語モードで使う。
夜の遺跡にipodをかざしてみると過去の時代が見えるARなども体験できる。月のピラミッドはいろいろな色でライティングされておりとても綺麗だ。
光のショーを楽しみながら月のピラミッドや死者の道の周りを30分くらい歩き、太陽のピラミッドの正面の石階段に皆が座る。石の階段は冷えて寒いので各自クッションが配られた。夜空が広くピラミッドのすぐ横には「オリオン座」が見えた。大気がとても澄んでいる。
月のピラミッドへプロジェクションマッピングがはじまった。こんな巨大なピラミッドへのプロジェクションマッピングなんて見たことない。すごい光量だ。メキシコの古代文化のストーリーが音と光で紹介された。
圧巻のショーは無事終わったが寒かった〜。厚着をしてきて正解だ。歩いて出口に向かうとホテルから送ってくれた兄ちゃんが待っていた。行きの料金に納得してなかった嫁ちゃんが入り口の警察官にタクシー代の相場を聞いたみたいで「あの距離で100ペソは高すぎる。50ペソが妥当。」といい、兄ちゃんはブツブツ言っていたが50ペソでホテルまで送ってもらった。
でもこの距離で50ペソなんて・・・・メキシコシティからテオティワカンまでの高速バスの料金と一緒やん。 ホテルに到着し、シャワーを浴びる。近くに夕飯を食べるところが見当たらないし寒かったので今日は夕飯を食べずに寝ることにした。
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